今回は腎臓のリンパ腫という病気について書いてみようと思います。
リンパ腫という病気は悪性腫瘍で、リンパ球という白血球が腫瘍化することにより起こります。
この腫瘍が腎臓に発生した場合、腎機能の低下を引き起こします。
猫は高齢になると慢性腎臓病になりやすいことがよく知られていますが、ごくまれに腎臓リンパ腫が潜んでいることがあります。
診断は血液検査やエコー検査から腎臓リンパ腫を疑い、針生検を行うことで多くの場合診断がつきます。
下の画像は片方の腎臓がリンパ腫に侵されていたものです。
分かりづらいですが、矢頭の部分が異常な所見です。
針生検を行ったところリンパ腫を疑う細胞が取れてきました。
腎臓がリンパ腫に侵されている場合、一般的な慢性腎臓病の治療(点滴や療法食など)をしても改善しません。治療法は抗がん剤治療によりリンパ腫の細胞をやっつけることになります。
血液検査だけではわからない病気なので、腎臓の数値が高いなどの異常が認められたら画像検査も一緒に行うことが重要だと考えます!